25年ぶりのTWIN PEAKS

1990年代前半に大ブームだったアメリカのテレビドラマ「TWIN PEAKS」は、放映当時全米でものすごいヒットして放送翌日は学校中、会社中、で話題を独占していたそうです。日本でいうなら、「全員集合」くらいのお化け番組だったのではないでしょうか。

 

放送終了後もその人気はおとろえず、毎年撮影地で開かれるファンミーティングには各地から何百人もの人が集まり、仮装大会も開かれるそうです。出演者もノーギャラで毎年数名参加するそうです。舞台の一つとなった「ダブルRダイナー」のチェリーパイは今も健在だそうな。

 

世界一美しい死体と呼ばれたローラの殺人事件をめぐるミステリーサスペンス物語です。私の記憶では、ミステリーやサスペンス満載のドラマなんだけど、ときどきユーモアとか笑とかがあって、その割合は8:2くらいだったような気がしていました。

 

昨年、全放送分と特典映像がセットになったDVD10枚ボックスが発売になり、友人が購入、この夏休みに貸してくれました。25年ぶりくらいに見直してみると、、、、、なんと笑いが8で、ミステリーサスペンスの部分が2と、その割合が逆転していました。不思議。大体のストーリーを覚えているからでしょうか。

 

特典映像のデビット・リンチさんやマーク・フロストさんの話を総合すると、制作段階から笑いの要素を十分に意識して作られていたことがわかりました。つまり、私のドラマの見方が甘かったということでしょう。あのころは、「誰がローラを殺したのか」「平穏な街の人々の裏側には何があるのか」ばかり考えていて笑いの部分があまり入ってこなかったのかも。

 

時を経て、見方や考え方、感じ方が変わって、違うとらえかたになるということですね。三味線でも同じだと思いました。10年くらい前に習った曲、あのころはそれなりに弾いていたつもりだったんですが、この度ふたたび同じ曲を演奏することになって、久しぶりに練習しているんですが、「ああ、あの頃は全く弾けてなかったんだな」と実感する毎日。。。。そうですね。そういうことです。

 

何年もたってからあらためてわかることもあります。らせんのように成長していくしかありません。ちょっとずつ、ちょっとずつです。